2020-01-25
Wallenberg Sugiharra / 杉原千畝氏の映画上映
先日、以前からお手伝いしている団体のイベントがありまして、お手伝いしてきました。
カナダにある団体ですが、自分の命を顧みずに他人を救う行動をした方達に賞を送っている団体です。ちなみに今年は、賞は見送り、杉原氏の映画を上映しました。
杉原千畝氏の功績について、ご存知の方も多いと思いますが、1939年に元リトアニア総領館領事代理中にユダヤ系の方達に、日本への一時滞在ビザを発行したことにより、多くのユダヤ系の方を救った方です。
シンドラーズリストが一般的には有名かと思いますが、他にもWallenberg というスウエーデン人の外交官も同様の行動をしています。
同じ時代に同じ場所にいて、さて、私は彼らのような行動出来るのでしょうか。今の時代でも同様にですが。
この日のイベントでは、杉原千畝氏の発給したビザにより生き残った子孫の方の一人で、UBC元教授のDr.Bluman からのキーノートスピーチがあり、その後杉原千畝氏の映画が上映されました。
Bluman教授は、発給されたビザの子孫についても調べていらして、この時のビザは、リトアニアからシベリア鉄道に乗り、船で日本へ渡り、(日本は経由のビザですので)また次の地へ移動しなければならなかったのです。オランダのビザも同様に所有している方が多かったと思いますが、中米のオランダの植民地に立ち寄り、北上したと思われますが、最終的に約15%の方達がカナダにいらしたそうです。
以前もですが、会場にいらした方々(この日は200名以上)に、差し支えなければ、杉原氏の発給したビザにより、生き残った子孫の方がいらしたら手をあげてくださいとの質問に、約10名ほどの方が挙手していらっしゃいました。
私のブラジルのユダヤ系の知人も、親類を調べ2000人前後の名簿を数年前に作成したとおっしゃっていたのですが、この第二次世界大戦前後の軌跡を思うと記さずにはいられないですね。
涙なしには観られない映画でした。
日本人に囲まれた状況で、こういった映画を観るのと、様々なバックグラウンドの方達がいらっしゃる中で、日本の戦中の思惑が示唆された映画を観るのは、状況が異なりますね。
そしてユダヤ系の方達の悲しみも場面場面で、映画の画像からのみならず、客席のみなさんの呼吸から嗚咽から、人として、生きていく目的や価値を考えさせられる映画でした。
日本に住んでいた時に、アウシュビッツに収容を逃れることができたユダヤ人の方とお話ししたことがあったのですが、今はどうされていらっしゃるのでしょう。
以前、アメリカへ移民し、第二次世界大戦中に日系人収容所に送られた親類を調べたのですが、彼が今の時代にここに住んでいたら逆にどう展開していったんだろうと、白黒の写真を見ながら思い起こすことがあります。日々頑張りつつ生きているつもりですが、まだまだ甘いですねー。
By Masumi
投稿してから14日以上経過しているためコメントを停止しています。